人生はエンドレスの旅路
世界を巡った著者の思いの全てを込めたエッセイ集
……考えてみれば当たり前のことだが「人が生きている」ということは、正常ならば肉体の生命力と精神の生命力とが上手く調和している上に成り立っているのだと思う。
今、体力も知力も何よりも感性が無くなっている。暮れて行くマッターホルンを友人と眺めているうちに、涙が止まらなくなったあの感性はもう無い。夕飯を食べながらテレビを見ていると旅した所が時々出てくる。それを眺めながら旅の話が際限なく広がる。あらゆる旅が僕の生きてきた証であり財産となった(あとがきより)。